統合失調症とは?

統合失調症とは?

統合失調症は、一昔前まで、「精神病」の代表と言っても過言ではないくらいの存在でした。
いわゆる、「精神病院で檻の中に入れられて……」というイメージも、その多くは、統合失調症でした。
ですが、最近は、全体的に軽症化してきており、治療を続けながらも、日常生活を送ることが十分可能な病気と言われています。

こちらでは、できるだけ分かりやすく、誤解のないように、理解していただけるよう心がけていきたいと思います。

では、まず、統合失調症について、簡単にまとめてみましたので、ご参照下さい。

  1. 決して珍しい病気ではありません。
    発症率で言うと、およそ、100人に1人の確率で発病します。
  2. 原因は不明です。
    内因性」と呼ばれるタイプの病気で、遺伝や環境が原因であるとは特定できず、「ひとりでに」発病したと考えられます。
    遺伝も環境も、決して無関係ではないでしょうが、特定できないのです。
    脳の遺伝子に傷がついたことが原因であるという説もあります。
  3. 脳の病気でもあります。
    精神病ではありますが、脳の伝達物質に異常が起こることで、症状が出ることがわかってきています。
    耳や目から得た情報が、脳へ到達する道を通っているうちに変化し、間違った情報として認識されてしまいます。
    伝言ゲームを想像していただくと、わかりやすいかと思います。
  4. 社会に適応できないことが、いちばんの問題とされています。
    後で詳しく述べますが、さまざまな症状によってご本人の認識がゆがんでしまい、社会に上手に適応できないことが問題となります。
    ですから治療も、完治を目指すというよりは、社会生活を送れるようになることを目標に行われるケースが多くあります。
  5. 好発年齢は、だいたい10代後半から、30歳くらいにかけてです。
    これ以外の年齢で発症することもありますが、あまり多くはありません。
    直接の原因ではありませんが、親元からの独立や、入学、就職がきっかけとなることが多いようです。
    また、高齢になってから発症するもので妄想のみが現れるものを、統合失調症と区別して「妄想病」と呼ぶ場合もあるようです。
  6. 決定的な症状はありません。
    「この症状が出たから統合失調症だ」という決定的な症状はありません。
    後で詳しく述べます。
  7. 統合失調症にかかりやすい性格(病前性格)として、次のようなものが挙げられます。
    1. 控えめで、内向的な人
    2. 緊張が強く、人の中に溶け込むのが苦手な人
    「昔から手のかからない子だった」という人が発病することが、比較的多いようです。
  8. 完全な狂気に陥る病気ではありません。
    理性は、どんな患者さんにも必ず残っています。
    従って、統合失調症の方の起こす犯罪率も、実は世間でイメージされているほどには多くありません。
    もとはといえば内向的な人達なのです。
  9. 予後は人それぞれです
    発症 → 寛解 → 発症 → 寛解
    という経過を辿ることが多い病気ですが、再発・寛解の度合などは人それぞれです。
    薬の効果の現れ方も、人によって千差万別です。
    長期間症状が出続けた場合、本来の性格に、少しの影響が出る可能性があります。
  10. かつて「精神分裂病」と呼ばていた病気です。
    2002年より、「精神分裂病」から「統合失調症」へ呼び名を変更することになりました。
    しばらくは両方の呼び名が混在して使用されるかもしれませんが、同じ病気です。

決定的な症状がないため、異変に気づいて病院へ行っても、その日にすぐ診断が出ることは、まずないと言っていいかと思います。
しばらく通院し、服薬などの治療を受けながら、いろいろな症状を見て、総合的に診断することになります。
また、全体的に症状が軽症化している傾向にあるため、性格の問題ではないかと勘違いされる可能性も、あるかと思います。

代表的な症状は妄想ですが、うつ病や脳腫瘍などでも妄想が出る可能性は十分にあります。

診断は、医師に任せるのが最善であり、異変に気づいたなら、とりあえず受診してみるのが、いいのではないでしょうか。