統合失調症の症状

統合失調症の症状

次のような症状が見られる場合、統合失調症の可能性があるとされています。

ただし、これらの症状が、すべての方に現れるわけではありません。
また、これらの症状が出たからといって、必ず統合失調症であると決められるものではありません

ですが、あるご家庭で、ご両親に統合失調症の知識が豊富にあり、お子さんが「仏壇からおじいちゃんの声が聞こえる」と言ったことに違和感を感じて受診させたところ、ごく初期の統合失調症であることがわかり、治療が順調に進んだという例もあります。
こうした知識を得ておくことは、とても大切なのだと思います。

  1. 妄想がある。
    よく耳にする被害妄想から心気妄想貧困妄想恋愛妄想と、さまざまな種類があります。
    いずれも、人にいくら説得されても絶対に考えを曲げようとしない、病的な状態を指して言います。
  2. 幻覚・幻聴がある。
    幻覚とは言え、ご本人には実際に見えているのですから、「幻覚だ」という自覚はないかもしれません。
    また、幻聴は、頭の中に直接声が伝わってくるように聞こえると言われています。
    耳鳴りなどとは違い、明らかな言葉なのだそうです。
    ご本人が、その声と会話している時、周囲の人には、「独り言を言っている」と思われることがあります。
  3. 話が脱線しやすい。うまく気持ちを伝えられない。
    目や耳から得た情報が、脳へ到達するまでに間違った情報に変化してしまうことはさきに述べましたが、逆もあります。
    ご自身で話そうと思ったことが、口へ到達するまでに、間違った内容に変化してしまうことがあります。
    そして、話している瞬間に、頭の中では、すでに違うことを考えてしまうこともあるため、話が脱線してしまいます。
  4. 人の話やテレビなどに集中できず、理解しにくい。
    上記の問題と関連して、このような症状となることもあります。
  5. 無気力になる。
    今まで問題なくできていた、片付けや仕事が、できなくなってしまいます。
  6. 感情が平板化する。
    脳の異常によって、頭の中に、同時にたくさんの気持ちや考えが混在してしまう場合があります。
    そんな時、どの気持ち、考えを外に表現すればいいか脳が混乱し、結果として、無表情になってしまいます。
  7. 人と話すのを避けようとする。
    会話が思うようにできず、ご本人はたいへんなストレスを感じていると想像できるので、いずれ、人に会うのも嫌だと感じてしまうかもしれません。

中には、医師にも判断がつかないほどに軽症なケースもあり、そうした場合は、「ちょっと○○な性格だけど……」という程度で、日常生活に支障はほとんどありません。
重篤な場合には、入院しての治療をするケースもあります。
統合失調症の診断は、症状や医師の経験など、さまざまな角度から調べて、総合的に下されます。

世間で騒がれるような殺人事件などで、「統合失調症か人格障害か」「責任能力はあるか」でなかなか判断がつかないのは、このあたりが原因だろうと思います。